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闘病記

高額医療は諦める。自分の中のけじめ。

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2017年9月4日。

妻が生き延びる唯一の可能性。

抗PD-1抗体製剤(商品名:キイトルーダ)を用いた治験への参加。

 

国立がん研究センター東病院の先生も、この治験に参加出来れば一発大逆転の可能性があると言っていた。

 

確かに。

2017年9月の時点では、まだ治験が行われている状態だったキイトルーダでしたが、2018年3月には治験が完了し、承認申請がされています。

しかもそれは日本の話。

 

アメリカなど多くの国では既に承認がされていて実際の医療現場で使われています。

 

この治験を受ける資格さえあれば。。

 

資格を得るためには妻がマイクロサテライト不安定性が陽性である遺伝子異常を持つ必要がある。

これは転移性大腸がんの患者の約3〜4パーセントの確率であり、非常に狭き門。

 

でも。

もうこれしか生き残る術はない。

もうその1点に賭ける事にしました。

 

そして。

妻を長く生かすための治療計画の中で、採用するつもりだった「免疫療法」。

 

抗がん剤の効果が無くなり、もう後が無くなった時に始めようと思っていた免疫療法等の高額医療については。

 

もうやらない。

 

自分の中でけじめを付ける必要がありました。
そして妻にもその覚悟を決めてもらう必要がありました。

 

この日。

私と妻は免疫療法で有名な都内のあるクリニックに足を運びました。

 

けじめを付けたいと言う事もありましたが。

 

本当に諦めてもいいのか!?

という一縷の疑問も持っていました。

 

高名な医師にちゃんと診断してもらった上で。
諦めたい。

そう思ったのです。

 

クリニックの医師には
マイクロサテライト不安定性の検査待ちである事や、ロンサーフを開始していることなど。

妻の現状を全て伝えた上で、免疫療法の適用が勧められるかどうかを判断してもらいました。

 

クリニックの医師の口はとても重かった。

 

まずは治験に望みをかけるべきだと。

私達と同じ意見を述べていました。

 

仮に治験に参加出来なかった場合は、ロンサーフの効果に期待する方が良い。

そうとも言っていました。

 

それでも駄目なら。

 

免疫療法を実施する場合のプランを作成して頂きました。

 

難治性である事から
複数の免疫療法を集中的に適用し、かつキイトルーダなどの抗体を利用したものを加えたハイブリッドな治療を提案して頂きました。

見積金額は、。

360万から400万程度だと。

 

この先生は良い先生でした。

 

金額は高い。

奥様の状態からすると決してお勧め出来ない。

 

正直な感想を言ってもらいました。

 

私と妻はお礼を言って。
その場を後にしました。

 

やっぱり高いね。。
無理だね。。

なんて話をして。

この日は言葉少なに帰路につきました。

 

そして、免疫療法の話が私達の間で出たのはこの日が最後でした。

妻はどう思ったか分かりません。

 

私は正直に言うと。

 

今でも心に引っかかっているものがあります。

免疫療法にトライしていたらどうなっていたのか。

 

免疫療法だけの話ではありません。

あの時こうしていれば。
ああしていれば。

たらればを言ってしまえばキリがありません。

 

「たらればを言っても仕方ないだろ!」

 

みんながそう言います。

 

でもそれが簡単に出来たら苦労はありません。

そんなに簡単に人の気持ちは割り切れませんから。

 

だから私は逆に

「一生たらればを言い続けてやる。」

開き直ってしまおうと思いました。

すると。
少し気が楽になりました。

 

何となく諦めるのではなく。

医師と会話し。
意見を伺い。
治療内容も理解して。
金額も提示してもらった。

全力で諦めたから。

自分の中のけじめを付ける事は出来たと思います。

 

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